【ムシトリナデシコは食虫植物ではない?!】コラム:いちりん挿し

爽やかな五月晴れの空。ふと足元に目をやると、鮮やかなピンク色の小花が目に飛び込んできました。可愛くて触れてみると、茎が何やらベタベタします。どういうこと、、、?!

【いちりん挿し🌸ムシトリナデシコは食虫植物ではない?!】

何年か前のことです。5月に咲く
可愛らしい花を見かけ、その名を
知りました。
ムシトリナデシコ(虫取り撫子)
という名前だと教えてもらい、な
ぜ茎がベタベタするのか納得した
のですが、そのときは深く考えず、
こんな可愛らしい姿に似合わず食
虫植物なのね~と思っていました。

ところが、今回調べてみたら、ム
シトリナデシコは食虫植物ではな
かったのです!茎のネバネバでア
リなどを捉えたりするそう。つま
り、虫が花に到達するのを妨げる
ためのネバネバだというわけです。
目的は種の存続。花を守るために
自分でネバネバの液を出している
のです。

植物はこの他にも子孫を残すため
のさまざまな手段を持っています。
なじみのあるタンポポは、花びら
のように見える筒状の1枚1枚が
実は花なんです。花の一つ一つタ
ネをつけるので、あのような綿毛
になって、しかも風を利用して飛
んでタネを遠くまで運びます。
また、カエデのタネは、プロペラ
の羽根のようなものがついていて
自力で風に乗って飛んでいきます。

鳥などの動物に果実を食べてもら
い、フンから出たタネが別の場所
で発芽する、という手段で陣地を
広げる植物も。

尾形さんは、子どものころ
空地などで草をかきわけて遊んだ
後、服や靴下に小さなタネがくっ
ついていたという経験をしません
でしたか?こちらは付着散布とい
う技です(笑)。

そのほか、水辺に生息している植
物は、タネや果実自体が軽く空気
を含みやすい形状をしているため
水に浮きやすく、水流に任せて運
んでもらうそう。

調べたらもっとたくさんの方法が
ありそうですが、話をムシトリナ
デシコに戻しますね(笑)。

ムシトリナデシコはヨーロッパ原
産で、日本には明治時代に入って
きました。ヨーロッパでも北米で
も日本でも、その土地にすっかり
なじんで帰化植物になっています。
上記の写真のようにピンク色をよ
く見かけますが、赤色や白色の種
類もあります。日当たりと水はけ
の良いところに育ちます。
ひと苗買ったら鉢植えや地植えに
して毎年タネで増やしていくこと
ができるし、こぼれ種でも増える
ようです。(種まきする場合は、
9月中旬~10月が適期。)

私が知っている近所のムシトリナ
デシコの生えている場所は、春に
はハナニラ、秋にはヒガンバナが
入れ替わるように咲いています。
地植えにする場合は、他の植物と
共に年間を通してお庭のイメージ
をすると良いかもしれませんね。

さて、ムシトリナデシコの花言葉
は、そのネバネバからちょっと粘
着気質な花言葉が多いのですが、
赤色のムシトリナデシコの花言葉
だけポジティブだったので、そち
らをご紹介いたします(このメル
マガでは元気の出る花言葉をお届
けしたいので!)。
それは、「青春の愛」。
ストレートで熱いベタベタっぷり
から来ている花言葉でしょうね(笑)。

【編集後記】
爽やかな5月の陽気がずっと続いてほしいな~(昔住んでいたカリフォルニアみたいで好き♡)と思っていたら、今日は東京も30度になるそうです。蚊と戦わねばならない花の水やりタイムがなんとも苦痛な蒸し暑い夏がやってくる、、、泣。

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