【毒のあるのんびり屋さん・シキミア】コラム：いちりん挿し
【いちりん挿し🌸毒のあるのんびり屋さん・シキミア】
晩秋に買った小さな鉢植えの花が咲きました。長い間ツボミの状態だったので、このまま咲かずに枯れていくのかしら？と思っていた矢先のことでした。
その植物とは、近年じわじわと人
気が出てきているシキミアです。
シキミア、と聞いてもどんな植物
なのか、ピンと来ない人が多いの
ではないでしょうか。あまりメジ
ャーなお花ではないのですが、実
はこのシキミア、学名をスキミア
・ヤポニカ（Skimmia japonica)
といいます。そう、日本原産の植
物で、関東以南で自生しているミ
ヤマシキミ（深山樒）というミカ
ン科の常緑低木です。
シキミアは、日本から海外に運び
出され、欧州で大人気になりまし
た。私が今鉢植えで育てているシ
キミアは、欧州で品種改良され、
戻ってきたものなのです。
欧州では、ドイツ人の植物学者で
あるシーボルトとツッカリーニが
日本の植物をまとめた書物『フロ
ーラ・ヤポニカ（日本植物誌）』
にミヤマシキミを記しています。
１８世紀のことですから、ずいぶ
ん昔から注目されていた植物だっ
たのですね。
また、イギリス人が最も愛する庭
の一つとされる、ウィズリーガー
デン（いつか行ってみたい！）に
も植栽されているそうです。日本
発の植物が世界で愛されているな
んて、なんだか嬉しい話です。
スキミアは、上の写真のように、
つぶつぶとした蕾の姿が可愛らし
く、色も緑色の他に、淡いピンク
や濃い赤紫色など、様々な色があ
ります。私はスキミアの生態をよ
く知りませんでしたが、蕾をたく
さんつけた様子が可愛かったのと
直感で「丈夫で手がかからなそう
な植物だな」と感じたので小さな
鉢植えを衝動買いしました（そし
て、クリスマスリースにも使って
みましたよ）。
いつまで経っても花が咲かないの
で、もしかしたらこのまま蕾で終
わるのかも、、、でも、蕾だけで
充分可愛いからそれでもいいや、
と感じていた矢先の、開花。
白い小さい、これまた可愛らしい
花を次々と咲かせ始めたのです。
花の咲き方も面白く、一つ一つ咲
き終わると、自然にポロリと落ち
ます。なので、花がら摘みなど必
要なく、ますます手がかからない
子なのね、あなたは！と、こっち
の都合で勝手に可愛いさ倍増して
います（笑）。
そこで初めてスキミアについて調
べてみたのですが、花の咲く時期
は本来なら３月〜５月なのだとわ
かりました。今週の寒波が来る前
の開花だったので、うっかり暖冬
咲きしてしまったのでしょう。本
格的な寒さに、うちのスキミアち
ゃんはきっと驚いているかもしれ
ません。
それにしても秋から冬にかけて長
い間かわいい蕾で楽しませてくれ
春になるとやっと花が咲くという
のんびり具合。このゆったりとし
た時間軸がなんとも言えず良いで
すね！
ちなみにスキミアは雌雄異株で、
雄株と雌株があり、花が咲く方が
雄株、実をつける方が雌株だそう。
雌株がつける丸々とした赤い実は
間違いなく冬のお庭を彩ってくれ
そうです。しかし、この赤い実は
有毒。そして、葉も有毒とのこと、
ペットがいるおうちは気をつけな
いといけませんね。
スキミアの花言葉は、「寛大」。
時短が声高に叫ばれて、目まぐる
しい毎日を送る現代人に、全く違
う時間軸で静かに物申す（毒もあ
るしね）植物なのかもしれません。
【編集後記】
寝不足でクタクタなのに寝つきが悪い日ってありませんか？そんな時、皆さんはどうやって眠りにつきますか？私はうさぎのマメちゃんに声をかけて、枕元でなでなでしながら眠りにつくのが最善策になっています。
Hello. It’s Ichirin from Ichirin Ikebana School. Thank you for always opening our newsletters. This year, we’ll be delivering healing and energy through Thursday releases inspired by plants.
Recently, the small potted flowers I bought in late autumn have bloomed. I wondered if they would wither without blooming after being in bud for so long.
[Ichirin Introduction 🌸 – Relaxing Poisonous Shikimia]The plant is Shikimia, gaining popularity in recent years. Shikimia, or Skimmia japonica, is a Japanese evergreen shrub native to Kanto and southern regions.
In Europe, Shikimia became popular after being introduced from Japan. The variety I’m growing in a pot has undergone breeding in Europe.
In the 18th century, German botanist Siebold and Zuccarini documented Shikimia in “Flora Japonica,” a compilation of Japanese plants. It’s fascinating that a Japanese plant is cherished worldwide.
Shikimia, as shown in the photo, has cute, bumpy buds in various colors like light pink and deep purple. Not knowing much about its characteristics, I impulsively bought a small pot, thinking it seemed hardy and easy to care for.
After a long wait, just when I thought it might end in buds, it bloomed. It started producing small, lovely flowers in white.
Shikimia’s flowering period is normally March to May, but mine bloomed unexpectedly before the cold wave this week. My Shikimia might be surprised by the sudden winter.
Enjoying cute buds from autumn to winter and patiently waiting for flowers in spring creates a wonderfully relaxed timeline.
By the way, Shikimia has separate male and female plants. The one with flowers is male, and the one with fruits is female. The red fruits from the female plant will undoubtedly add charm to the winter garden, but beware, they are toxic.
Shikimia’s language of flowers is “generosity.” It might be a plant that quietly speaks differently from the fast-paced modern world, with a touch of poison.
[Editor’s Note] Do you ever struggle to sleep on tired, sleepless nights? In such times, how do you manage to fall asleep? I find that talking to my rabbit Mame-chan and gently petting him at my bedside works wonders, even when I’m exhausted from lack of sleep.🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿🌿
ichirinフラワーアレンジメントスクール・龍生派一綸いけばな 受講者募集中！
オンラインレッスン・対面レッスンがあります。
《オンラインレッスン一覧》オンラインは、コース仕立て。効率的・計画的に実力をつけていきます。
龍生派いけばなオンラインコース
待望のオンラインでのいけばな教室が開講しました！
龍生派のお免状も取得できるいけばな専門のコースです。（9,000円／回）
お気軽に体験レッスンできます。
詳しくは、こちらから↓
https://ichirin-ikebana.com/info.pdf
リース・スワッグコース （全12ヵ月・3ヵ月コースあり）
12ヵ月コース 108,000円（9,000円／回）
3ヵ月コース 28,500円（9,500円／回）
日々の花を楽しむアレンジメント・初級編 （ 全12ヵ月・3ヵ月コースあり ）
12ヵ月コース 108,000円（9,000円／回）
3ヵ月コース 28,500円（9,500円／回）
マンツーマンコース
12ヵ月コース 216,000円（18,000円／回）
3ヵ月コース 57,000円（19,000円／回）
すべてのコースの費用に、花材費、資材費（花器は除く・別途オーダー有り）、送料、動画配信サービスが含まれます。
《対面レッスン》いけばな教室とリース教室、どちらもお好きな時に参加することができます。自分のペースでのんびり学びたい人向き。
ウェルカムリースの会
不定期で開催中。レッスンのお知らせはinstagramとメルマガにて配信します。単発でのレッスン参加も可能です！
龍生派いけばな教室（高円寺南教室）
対面でお稽古をしています。月一回～数回、ご自身のペースに合わせてレッスンを受けられます。お稽古日は応相談。
おとな教室、こども教室、親子教室があります。詳しくは、以下のリンクよりアクセスください。
https://ichirin-ikebana.com/
ichirin代表大澤尚子の活動情報はこちら。
・ichirinフラワーアレンジメントスクール：https://ichirin-flower.com/
・ネットショップ：ichirin’s STORE (hanasakkaichirin.com)
・インスタグラム（アレンジメント、リース、スワッグ）
：ichirin (@hanasakka.ichirin) • Instagram photos and videos
・インスタグラム（いけばな）：大澤 尚子 (@ichirin_naoko) • Instagram photos and videos
次回もお楽しみに！